外壁のはがし検査【壁の中を見てみよう】
皆様お家の外壁の中を見てみましょう!
国土交通省検査基準「二次インスペクション」
この様な時は、「外壁窯業サイディング」を1枚はがしてみましょう。
- 平成17年(2005年)より以前に、新築住宅を建設している時
窯業サイディングの裏面に胴縁(厚み15㎜の木材)が無く、通気がありません。
いわゆる「直張り」です。 - 土台水切りと窯業サイディングの下端部の隙間が5mm以下の時(写真1)
- 風呂場のサッシ下の外壁窯業サイディングにはがれがある時(写真2)
- 水分計による測定結果が50%以上の時(水分計は貸し出しします)(写真3)
- 雨漏りがある時(写真4)
- 床下にシロアリの蟻道がある時(写真5) シロアリの被害がある時(写真6)
はがし検査の実績が豊富です
当研究所は、2015年(平成27年)より40件を超える戸建住宅の外壁「窯業系サイディング材」のはがし検査を行ってきました。
はがし検査は、国土交通省が定めています「3つのインスペクション(住宅の劣化検査)」の1つの「二次インスペクション」に該当しますのでご安心ください。(写真7)
はがし検査を行って分かったことがあります。
①直張りで新築から20年程度経過した時に、窯業系サイディング材の裏側の「防水紙=透湿防水紙」に劣化による穴あきや溶けている部分があり、雨漏りの重大な原因となっていることが分かりました。
はがし検査を行った住宅のうち、約50%で発生しています。(写真8)
②雨水浸入と壁体内結露水による木材・合板の腐れや、シロアリの被害があることが分かりました。(写真9)
③壁の中の断熱材(大半はグラスウール)に隙間があったり、垂れ下がっていたりしています。(写真10)
④外壁の窯業系サイディング材も水分により分解、膨潤が進んでいることも分かりました。(写真11)
⑤新築時の施工不良などが見えることもあります。(写真12)
確かに、直張りの窯業系サイディング材を塗装した後に「剥離」や「膨れ」などの不具合は多く発生していましたので、はがしてみて初めてその原因も良く分かりました。
また、はがす前の状態の診断として、「サーモカメラ」「2種類の水分計」「鉄筋探査機」(写真13)を正しく使うことにより、はがさずに下地の様子も想定できるようになりました。(住まいる健診)
国土交通省はこのような劣化検査を、「一次インスペクション」と規定しております。
「一次インスペクション」+「サーモカメラ」「水分計」診断は、当協会の会員(全国に152社)は対応ができます。
また、はがし検査もできる「SD技研 地区相談所」は全国に21社ございますので、気軽にお声掛けください。
はがし検査は、国土交通省の基準では二次インスペクションと規定されておりますのでご安心いただきたいと思います。
このように、はがし検査は今まではだれも行っていなかった「診断法」であり、画期的な窯業系サイディング材の診断法です。 はがし検査(二次インスペクション)の結果に対するご説明は、写真や図解を使って分かりやすく実施いたします。
診断結果をご理解いただくことで、最適な改修工事=「外壁全面張替え」「部分張替え+塗装」などをご予算とともにご検討いただけます。 併せて、部屋を暖かくする「省エネ工事」を「外壁全面張替え」と同時に行うことにより、国土交通省の長期優良住宅化リフォーム助成金(100万円/別途ご説明 ※募集時期があります)を活用できます。
消費者の皆様から多くいただくご相談の1つに、窯業系サイディング材の上に金属サイディングを張る、いわゆる「カバー工法」という外壁リフォーム工事があります。
カバー工法は、住宅に悪影響を及ぼす恐れがあるので厳禁です。
カバー工法がおすすめできない理由は次のとおりです。
- 上から張る金属サイディングは、窓回りや軒天周りの「防水性」が無く、雨水が裏側にどんどん入り込み下地の胴縁を腐らせます。
- 直張りされている窯業系サイディング材の裏面の劣化(防水紙の穴あき溶解と下地木材の腐れ)が進み、住宅の構造に影響します。
- カバーする金属サイディングと下地材の重量が多くかかるため重くなり、「住宅の耐震性」が下がります。
この様に、カバー工法は「劣化を進め、耐震性も下げる」=住宅の資産価値も下げるのです。
はがし検査実施時、事前にご了解いただきたい事項
- 劣化が激しい窯業系サイディング材は、はがす時に割れることがあります。その時は「パテ」などで補修を行います。
- 検査には費用が掛かります。具体的な金額は「SD技研 地区相談所」にお尋ねください。